日本一綺麗な地域目指す 奥むさし飯能観光協会

ヘリテイジ飯能で行われた奥むさし飯能観光協会の総会

 一般社団法人奥むさし飯能観光協会(柏木正之会長)の通常総会がヘリテイジ飯能で開かれ、平成28年度事業報告・決算、同29年度事業計画・収支予算などがいずれも承認された。今年度は、会員の加入勧奨に努め自主財源の拡充や自主事業の開催により収益の増加を図るほか、DMO候補地として登録を目指すための組織の立ち上げ、印刷物などの充実を図るなどの事業を計画している。

 柏木会長は「西武鉄道とメッツァという2つの大きなパワーが加わった飯能観光協会。私たちはこの飯能の環境、景観そのものを、私たちの資産としてどうブラッシュアップし、まちづくりを進めていけるか。皆さんと力を合わせて、産業としての観光をしっかりと育てていく、その大事な年ではないかと思う。この素晴らしい自然景観に負けない綺麗なまちを作っていくため、もっとも簡単に出来る方法として、まずこのまちをごみの落ちていない綺麗なまちにしたい。そういうことから始められたら」と挨拶した。

 昨年度の事業のうち、成果のあった主な事業は、「同協会主体による新たな観光土産品の開発」。こちらは、新規開発ではないが、美楽堂で製造販売していた外道の木彫り人形を引き継ぎ、製造販売を始めたところ、年度内で10体販売した。

 「エコツアー・ハイキングツアー等を年間を通じて開催し、30万円の参加費収入を目標とする」については、年間収入が60万6398円だった。

 「第6回震災復興元気市の運営を支援する。特に、近隣観光協会の出店を促し、連係を図る」については、3月11日に中央公園で開催され、事業協力を行った。また、震災被災地として福島県南相馬市かしま観光協会、新潟県長岡市栃尾観光が出店し、物産販売を行った。

 「27年度のホームページの年間アクセス数13万5000回の10%増を図り14万8500回を目標とする」については、28年度の年間アクセス数は、26・6%増の17万894回を達成。

 一方、成果が出なかった事業として、「会費収入目標を27年度の10%(30万円)増とし、加入促進を図る」については、27年度会費300万4000円に対し28年度は326万6000円となり、10%増は達成することが出来ず8・7%に留まった。

 「自動販売機を年間3台増加させることを目標にする」「酒類小売業の免許を取得し、案内所等で会員の酒類を販売する」「飯能商工会議所と連携し『(仮称)飯能市特産品』の認定制度事業を発足させる」については、未達成または未実施。

 今年度は、飯能市をはじめ関係団体との連携を一層強化し、各種事業の遂行に邁進するとして、昨年から取り組んできた財政基盤の強化について、会員増強を第一として、組織を挙げて常態的かつ計画的に加入勧奨を図るほか、飯能河原のステージ広場運営は、収益確保の需要財源と捉え、一層の利用促進を図っていくとしている。

 観光振興事業では、四季を通じての来飯者の増加を図るべく、冬季の催物の充実を図り安定的な集客を目指す。特にメッツァと阿須、飯能河原周辺の3点の一角を占める天覧山の賑わいを創出すべく、中段での物販施設の開設に取り組んでいく。

 組織の強化については、副会長と常議員の増員を図り、迅速かつ機動的な組織運営を目指し、DMOを検討する組織を立ち上げる予定。

 昨年、同協会の標語として「日本一綺麗な地域をつくります」を掲げ、景観整備や清掃などの美化運動に取り組むことを決定。今年度はクリーンキャンペーンなどを実施していく。

 広報活動では、ホームページの内容を刷新するとともに多言語化にも取り組むほか、冊子「ことりっぷ」による集客にも傾注。

 10年後、年間を通じて訪れる国内外の人々に、日本一綺麗な地域として注目され、各方面から憧憬される森林文化都市と呼ばれることを目標に、事業を展開していく。