飯能信用金庫は、管内中小企業の最近の景気動向の把握、同金庫取引先などへの経営情報提供などを目的にした「中小企業景気動向調査」を実施した。前期(平成29年1~3月期)と比べた当期(同29年4~6月期)の実績、当期と比べて来期(平成29年7~9月期)がどうなるかを、企業回答をもとに予想したもの。その結果、7月から9月期の業況について、全業種総合で、「横ばい」と予想した。7月発行の「はんしん景況レポート(第80号)」で結果を伝えている。

 調査は、6月1日から7日までの間に、同金庫取引先など448社を対象に行い、うち444社から回答を得た。回答率は99・1%。回答企業の業種は、製造(102社)、卸売(43社)、小売(97社)、建設(93社)、不動産(60社)、サービス(49社)の6業種。

 質問内容は業況、売上額、収益、資金繰り、設備投資の有無など。DI(ディーアイ)を景気判断の指数に用いて分析した。DIは「増加」「上昇」「楽」と答えた企業割合から、「減少」「下降」「苦」と答えた企業割合を差し引いた数値。この数値がプラスか、マイナスかでその各業種の景況の動きを予想した。

 それによると、当期(4~6月期)の全業種総合の業況判断については、前期の予想通り好調感が縮小。業況判断の「良い」と答えた企業割合から「悪い」と回答した企業数を差し引いたDIは、前期5・8から当期は0・7と好調感が縮小し、来期については0・0と、横ばい予想となっている。

 売上額のDIは、前期2・2から当期0・7と増加幅が縮小したが、来期は4・1と増加幅拡大の予想。収益のDIは、前期マイナス1・1から当期マイナス2・9と減少幅が拡大したが、来期については0・0の予報となった。

 こうした景況については、「天気図」でも示されている。これは「薄曇り」を普通にして、「曇り」「雨」に傾くほど不調、逆に「晴れ」「快晴」方向に向かうにつれて、事業の好調さが増すというもの。全業種総合では、前期から当期、来期にかけて「薄曇り」が続くとの予想となった。

 業種別では、不動産業が前期「晴れ」から、当期「薄曇り」に下降しているが、来期は「晴れ」の予想。その他の業種については前期、当期、来期ともに変わらずとなっている。

 製造業の業況についてみると、DIは前期7・9から当期14・7と好調感が強まり、来期については16・7と引き続き好調感を維持する予想となっている。売上額のDIでも、前期8・8から当期12・7と増加幅が拡大し、来期予想でも12・8の数値を示した。

 ただ、収益のDIについて、前期13・7から当期6・9と増加幅が縮小し、7~9月期の来期予想は4・9と、増加幅の縮小傾向を示している。

 製造業102社に経営上の問題点を尋ねると、「人手不足」の回答が28・4%で最も多く、以下、「売上の停滞・減少」(23・5%)、「工場・機械の狭小・老朽化」(同)、「同業者間の競争の激化」(22・5%)、「原材料高」(18・6%)と続いた。

 建設業の業況判断のDIは、前期31・5から当期11・9と好調感が大幅に後退し、来期予報も11・9と不変。売上額のDIは、前期20・7、当期19・4、来期17・2予想と増加幅は縮小傾向。

 小売業の業況判断のDIをみると、前期マイナス21・6から、当期マイナス29・2と悪化幅が広がり、来期についてもマイナス31・9と悪化幅拡大の予想となっている。経営上の問題点として、回答97社の52・6%が「売上の停滞・減少」を上げた。

 景況レポートでは、「大型店舗の過当な値下げにより、販売価格が予想以上に下落している。経費削減や補助金を活用し、利益計上を目指していきたい」とした石油製品販売業者の声も事例として紹介している。