「メッツァ」夢の実現へ 3日着工控え地鎮祭

地鎮祭で神酒を手にする出席者

 飯能市の宮沢湖周辺に整備されるムーミンのテーマパーク「メッツァ」の着工を3日に控え、フィンテックグローバル社(東京都港区、玉井信光社長)と株式会社ムーミン物語(東京都港区、ロバート・ハースト社長)は30日、建設予定地で地鎮祭を執り行った。

 両社の社長をはじめ、駐日フィンランド大使のユッカ・シウコサーリ氏、大塚拓財務副大臣、大久保勝飯能市長、野田直人市議会議長、メッツァプロジェクト飯能共同企業体を代表して細田建設の細田伴次郎会長ら80人が出席し、施設の無事完成を祈った。

 メッツァは北欧のライフスタイルを体験できる「メッツァビレッジ」、ムーミンの物語を主題とした「ムーミンバレーパーク」の2つのエリアで構成され、前者が平成30年秋、後者は同31年春にオープン予定。

 フィンテック社は飯能市の細田建設を代表構成員、矢島工務店、加藤建設工業を構成員とする「メッツァプロジェクト飯能共同企業体」と工事請負契約を締結し、両エリアとも3日に着工する。完成予定はいずれも平成30年10月2日。

 地鎮祭は降雨の中、テントで執り行われ、神職を務めた秩父御嶽神社(坂石)の鴨下清司宮司による祝詞奏上や出席者による鍬入れ、玉串奉奠などが行われた。

 地鎮祭後の直会で、フィンテック社の玉井社長は「地元の皆さんが総意を結集してプロジェクトがスタートしている。宮沢湖周辺は昔から皆さんが憩いの場として集っていた場所。この施設が完成した後には、再び地元の方が集い、そして、全国、世界から多くの来客を迎える施設になることを確信している。メッツァを地元の宝物として未来永劫育てて頂きたい」。

 フィンランド大使のシウコサーリ氏は「メッツァとは森を意味するが、フィンランド人にとって非常に神秘的な響きを持っている。自然と共存していくという観点は日本の皆さんと共通している。先日、フィンランドに新しいムーミンの美術館がオープンしたが、海外から最も多く来場したのが日本の方々だった。このパークがオープンしたらフィンランド人が真っ先に駆けつけることを願っている」と述べ施設の完成を祈った。