入間川の環境改善を図るなどの活動を行う入間漁協、駿大、名栗カヌー工房の3者で構成された「入間川流域地区活動組織」(代表・古島照夫入間漁協組合長)は、今月中にも名栗地区の入間川で河原に生い茂って人の進入を拒むアシを刈り取るなどの清掃作業に着手する。同取り組みを円滑に推進するため、同活動組織は飯能市と協定を締結済み。

 入間川流域地区活動組織は、飯能市の入間川で魚類の生息環境などを整えるとともに、児童教育の一助となるよう、在来魚の放流などを行う団体。

 同組織は、水産庁の補助メニューである水産多面的機能発揮対策事業の適用を受け設置されたもので、同事業では、河川環境や生態系の維持・回復、安心して活動できる水域の確保などのための活動に対して、国7割、地元市町村3割の比率で金銭的な支援が行われる。

 人口減少や高齢化などを背景に、水産業や漁村は、安全で新鮮な水産物を安定的に提供する役割があるにも関わらず、水産面の保全など多面的機能の発揮に支障が生じている。

 飯能市の入間川についても例外ではなく、所管する入間漁協は河川環境改善のための取り組みに十分な力を投入できないでいた。そこで、同漁協が水産多面的機能発揮対策事業に着目、協力体制にある駿大、カヌー工房に呼び掛け、活動組織を立ち上げた。

 計画によると、入間川流域地区活動組織による入間川での水産庁補助に基づく活動期間は、今年度から平成32年度までの4年間。

 上名栗地区から阿須運動公園までの約30キロメートルの入間川で、河床を適度に掘り返して魚類など水生生物の生息環境を良好にする「川耕し」、河川清掃、河畔林の伐採、教育学習としての魚の体験放流などを実施する。

 計画された川耕しの面積は3ヘクタールで、河川清掃を行う範囲については2ヘクタール。具体的に川耕しは有間川と入間川の合流点付近、飯能河原下流矢久橋から征矢町付近などでそれぞれ行う方針だ。

 入間川では6月1日にアユの友釣りが解禁を迎える。このため、同活動組織の事業第一弾として、今月中にも下名栗地区「開運橋」下流付近で、河原に鬱蒼と繁茂したアシを除去するなどの河川清掃とともに、川耕しも行う。

 入間川の河原には夏をピークに、川遊び客や釣り人の進入を拒絶するかのように、背丈ほどのアシが隙間なく生い茂る。上流山林の土砂が大雨などで下流に流出し、河原に堆積していることがアシ繁茂の原因の一つと見られている。