現職の壁に新人涙飲む 投票率は最低更新

 

浅見選管委員長から当選証書を受け取るトップ当選の中元氏(右)

 平成に入り8度目の今回の飯能市議選は、新人9人が立候補、有力者が多かったことから、現職が実績を武器に、どこまで新人の挑戦を退けるかが大きな注目点の一つだったが、現職は危機感をバネに、これまで以上に精力的に選挙戦に臨み世代交代の波を押し戻した。50・30%という低投票率により、固定票や組織を持たない新人は、新たな票を掘り起こすことも出来ず厳しい結果になった。

 激戦となり、これまで飯能を支えてきた中高年以上の市民は高い関心を持って選挙に臨み、投票率の上昇が期待されたが、壮・若年層、無党派層、新住民の関心は高まらず、微減だが投票率は最低を更新。

 トップ当選は公明・中元太氏。政党の公認候補が得票数1位になったのは、平成21年、民主党新人の石井健祐氏以来。平成の8回の選挙で、公明党が1位を獲得したのは初。

 2位は、大物新人として市民の関心を集めた新井重治氏。前副市長で、前市長の沢辺瀞壱氏の支援を受け、区画整理事業の促進などを訴え、下馬評通りの強さを見せたが、トップは中元氏に21票差でかわされた。

 3位は、市長選レベルの総決起大会などを開くなど、活発な選挙戦を展開 したベテランの野田直人氏。

 旧飯能地区は、野田氏や新人の木藤達哉氏を含め9人が出馬。そのうち保守系無所属が6人を占め、特に野田氏の地盤・同区飯能は、保守系無所属の現職が3人立候補し激戦区中の激戦区。新人や野田氏の動きに刺激され、同区飯能の大津力氏は500票以上・上積み、他の現職も議席を守った。

 女性候補は6人中5人当選し、新たな風が期待される。

 民進党公認で再挑戦した高橋道雄氏、同じく再挑戦の宮倉一夫氏は、票を上積みしたが低投票率や現職の壁に阻まれた。

 9期務めた武藤文夫氏は届かず、飯能市議会の一時代の終わりを告げた。

■当選者に証書付与

 選挙から一夜明けた24日、飯能市役所で当選証書付与式が行われ、当選の栄を得た19人に同市選挙管理委員会の浅見有二委員長から当選証書が手渡された。

 2070票を獲得し、トップで2期目当選を果たした中元太氏(46)=公明=は、「加治という激戦地にあって、しっかりと脇を締め、1期4年間の成果と実績を市民の方々にお伝えしてきた」と選挙戦を振り返り、「飯能市をより魅力あるまちにして欲しいとの期待と受け止め、負託された責任の重みを感じながら、次の4年に取り組みたい」と決意を新たにした。