手紙で気持ち伝える 瀧田くんの作品が銅賞

賞状を手にする瀧田くん。右は大野局長、左は平野校長
賞状を手にする瀧田くん。右は大野局長、左は平野校長

 日本郵便が主催する第49回「手紙作文コンクール」はがき作文部門で、飯能市立富士見小学校3年生の瀧田新(あらた)くんの作品が銅賞に選ばれ、飯能郵便局の大野義則局長らが同校を訪ね、瀧田くんに賞状と記念品を伝達した。

 瀧田くんの応募作品は、夏休み中に家族で旅行に行った海の思い出を祖父母に宛てたもので、浜辺の絵を背景に、兄弟で波と戯れる様子をいきいきと綴った。

 同コンクールは、手紙文化の振興を図り、文章表現によるコミュニケーションを通じて心豊かな子どもたちを育むことを目的とし、全国の幼児~高校生を対象に毎年開催され、今回は、はがき作文部門に4万7155点、絵手紙部門に8万829点の計12万7984点の応募があった。

 瀧田くんは、夏休みの宿題の一つとして、学校を通じて同コンクールに応募。家族で行った南伊豆の思い出を題材に祖父母宛ての手紙をまとめた。

「海で遊んで色々あったことを、おじいちゃん、おばあちゃんに伝えたかった。海の良さが伝わるように絵も描きました」と話す瀧田くんは、漢字を覚えるのが好きで、普段から友達や親戚などに手紙を書くことも多いという。

 賞状を手渡した飯能郵便局の大野局長は「49年という歴史あるコンクールで、約12万8000点の中から選ばれた作品。瀧田くんはとても字が上手で情景がよく伝わり、伊豆の浜辺の絵を盛り込むなど、素晴らしい感性の持ち主だと感じた。手紙離れが進んでいると言われるが、これからも手紙をたくさん書いて下さい」と称えた。

 同校の平野功校長は「手紙は、相手に気持ちを伝えるとても良い手段。瀧田くんの作品は、夏休みの楽しい思い出をおじいさん、おばあさんに伝えたいという気持ちがよく表現されている。今回の受賞が本人や他の児童の励みになれば」と話した。

 瀧田くんの作品の内容は次の通り。

 「じいじ、ばあばへ」

 夏休み中に南伊豆の海に行き、遊びました。最初は、冷たかったけど、だんだんなれてぬるくなってきました。その日は、台風が近づいていたので、波が高く新(あらた)も樹(いつき)も波にのまれてしまいました。口の中に水が入ってきて、飲んじゃって、すごくしょっぱかったです。樹と、波でおいかけっこもしました。波は、速く負けちゃったけど、すごく楽しかったです。海も砂浜も、とってもキレイでじいじとばあばにも、見せてあげたいです。会ったら沢山お話するね。

 新より