予想上回る寄付金 日高のふるさと納税

魅力的な地域の返礼品が詰まったカタログ

 日高市がふるさと納税として実施している「まちづくり寄附金」に、平成28年4月から12月までに3578件・9273万1000円の寄付が寄せられた。

 27年度に寄せられた2714件・4728万1000円の寄付と比べ既に2倍近い金額が寄せられており、市は寄付金の歳入見込額を年度当初予想していた6000万円から1億500万円へと修正した。

 市は、全国的にふるさと納税の認知度が高まり、市にゆかりのある豊富な返礼品を取り揃えたことが大幅増の要因とし、今後も返礼品の充実に力を入れるとしている。

 また、寄付金の活用方法を示す事業メニューの見直しも進めており、29年度からより具体的な用途を明示して寄付を呼びかける。

 同市のまちづくり寄附金は平成22年度に始まり、寄付金を全国から広く募るため、市は27年9月に寄付者に対する返礼品を市内の事業者が手掛けるさまざまな特産品に変更、インターネットの「ふるさと納税ポータルサイト」を利用して24時間、全国どこからでも寄付の申し込みができるようにし、クレジットカードでの決済を導入するなど内容を大幅にリニューアルした。

 現在は、サイボクハム、西武酪農乳業、加藤牧場、弓削多醤油、栗こま娘本舗亀屋、サンドラ、備前屋、吉野園、むさし野園、長澤酒造、はながさ、ハイデイ日高、自家焙煎珈琲ジュリアン、四季の菓子工房シャロン、ケヤキ堂、青山工房、小林ゴルフ商事、岡村記念クリニック、スリック、ケンコー・トキナー、鳴河農園、ノア玄鳳堂、グラッツの24事業者71品目(期間限定品も含む)を取り揃え、1万円以上の寄付者が金額に応じて返礼品を選べるようになっている。

 人気の源となっている返礼品は、各事業者が手掛ける、ハム・ウインナー、餃子、緑茶、日本酒、醤油、乳製品、和洋菓子などの食品をはじめ、ゴルフクラブ、カメラ用の高性能三脚、洋服ブラシといった製品も。

 また、ユニークなものとして、今年度は新たに頭部CTや動脈硬化検査などを盛り込んだ「人間ドック」(12万円コース、岡村記念クリニック)が加わった。

リニューアル以降、全国から反響があり寄付額が大幅に増加し、「返礼品が魅力的」との声が。今年度は12月までに昨年度1年間の2倍近く、当初の予想を遥かに上回る寄付があり、歳入見込額を4500万円増やした。

 また、支出する返礼品やクレジット決済にかかる経費など約6500万円の不足が生じるため、1月20日付で一般会計補正予算の先決処分を行った。

 寄付を募る上でその使用目的となる事業メニューは、今年度、環境保全や歴史・文化の継承、観光活性化などに活用する「ふるさと自慢のまちづくりに関する事業」、未来を担う子どもたちや健康・福祉支援、生涯学習推進などに活用する「思いやりのまちづくりに関する事業」、安心・安全、地域やボランティア支援、道路・公園整備などに充てる「活力あるまちづくりに関する事業」の3つを柱としてきた。

 29年度からは、より具体的な用途を示すため、「ふるさと自慢のまちづくり」については▽高麗郷遠足の聖地プロジェクトを応援しよう▽高麗郷古民家を後世に引き継ごう、「思いやりのまちづくり」については▽未来を担う「ひだかっ子」をまるごと応援しよう、「活力あるまちづくり」については▽地域で活躍する人(頑張る人)を応援しよう▽高麗川駅東口整備を応援しよう──として寄付を呼びかける。