タブレットやスマホを活用した自宅学習システム

タブレットやスマホを活用した自宅学習システム

 児童生徒の学力向上をめざし、日高市教育委員会は、児童生徒がインターネットを通じて自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンで学校の教科書に沿った学習に取り組むことのできる「自宅学習システム」を整備した。

 全国学力・学習状況調査で市の平均正答率がいずれも全国平均、県平均を下回っている背景などから、教育行政の重点施策として児童生徒の学力向上を掲げ、同システムの導入により家庭学習の充実を図るとしている。

 昨年4月に小中学生を対象に実施された平成28年度全国学力・学習状況調査の市の平均正答率を県と比較すると、小学校の国語Aが66・5%(県平均71・6%)、国語Bが51・2%(56・7%)、算数Aが72・4%(75・9%)、算数Bが42%(46・3%)、中学校では国語Aが71・1%(75・9%)、国語Bが59・9%(65・6%)、数学Aが53・9%(60・3%)、数学Bが37%(43・2%)といずれも県平均を下回っている。

 同調査では過去にも県平均を下回る状況が続いていたことから、市全体の学力向上が大きな課題に。

 市教委は「学力向上には教員の指導力向上が最も重要と考えており、全国学力・学習状況調査で高水準を保っている秋田県への視察など指導力向上への取り組みも進めている」とした上で、児童生徒が自宅で自主学習に取り組む家庭学習を奨励し、学習内容の充実を図ることを目的に、システムを導入した。

 同システムは、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンを使い、インターネットを通じて教科書に沿った学習が可能。小学校低学年は国語・算数の2教科、中・高学年は国語・算数・理科・社会の4教科、中学生はこれに英語を加えた5教科を学ぶことができる。

 ドリルをはじめ、自ら教科書等で調べ、調べた内容を確認できる学習コースなども用意されている。

 市教委は昨年の夏休み中に各学校のサーバーの調査を行い、10月に教職員向けの研修を実施。11月中旬から児童生徒1人ひとりにIDとパスワードを配布し、利用可能な体制を整えた。

 学校では保護者へも利用方法を説明したり、学校のコンピュータ室で児童生徒に直接操作をさせながら利用方法を説明するなど、活用を奨励しているという。

 また、パソコンやタブレット、スマートフォンを所有していない児童生徒への対応として、各小中学校で各10台ずつ、教材を本体に保存した貸し出し用タブレット端末を用意、今年度中にさらに各10台用意する。

 市教委の調査によると、市内の小学6年生の3分の1、中学2年生の半数以上が自分専用のスマートフォンを所有していることから、各家庭のインターネット環境を確認してもらった上、現状で利用できない家庭については、教材を本体に保存したタブレット端末を貸し出すとしている。

 市教委はこのほか、学力向上の取り組みの一環として、小学生の基礎学力の向上や学習習慣の定着を目指し、土曜日を活用して児童の学習をサポートする「日高塾」を今年度、高麗、高根、高萩の3地区でスタート。

 これは、学区ごとに退職教員や学校応援団、教員志望の学生などから指導者を募り、毎月1回、土曜授業終了後の午後を活用し、公民館等で2時間程度の学習支援を行うもの。29年度中には高麗川、高萩北、武蔵台でも開始する考えだ。

 自宅学習システムの導入は県内でも珍しく、市教委は学習環境の充実により、市全体の児童生徒の学力向上を図り、具体的には、全国学力・学習状況調査で県平均を上回ることを当面の目標としている。