韓国ハクサイを収穫 日韓児童が体験

ハクサイの収穫に笑顔を見せる児童たち

 キムチの生産用に日高市で栽培が行われている韓国ハクサイが収穫期を迎え、武蔵台小学校(中村公一校長)と東京韓国学校(東京都新宿区)の児童が収穫やキムチ作りを体験し、交流を深めた。

 韓国ハクサイの栽培は、高麗郡建郡1300年を機に韓国とゆかりの深い日高で栽培した韓国ハクサイをキムチの材料に活用したいと、日高市の高麗高齢者農業生産集団(比留間俊夫集団長)と東京都新宿区の新宿韓国商人連合会(オ・ソンヨク会長)が栽培契約を結び、過去2年間の試験栽培を経て、今年から本格的な栽培を行っている。

 日本のハクサイは葉に含まれる水分が多いが、韓国白菜は水分が少ないのが特徴、キムチ作りに適しているという。平成26、27年度の2年間行われた試験栽培では4種類約2000株を栽培、収穫したハクサイを韓国商人連合会がキムチに加工し、県内スーパーなどで販売した。

 その結果、日高市の土地でも良質のものが収穫できることを確認し、4種類のうち最も大きく育った1種類を選び、今年から本格栽培を開始。豊富な経験と技術を活かして農作物生産を行っている高麗高齢者農業生産集団の会員たちによって、約1万3000株が育てられている。

 収穫期を迎え、今回、武蔵台公民館の青少年教育推進事業として行われた体験事業には、武蔵台小5・6年生15人、東京韓国学校の5年生15人が参加し、高麗神社を見学し昼食を囲んだ後、高麗高齢者農業集団の横手澄男さん(67)の畑で韓国ハクサイを収穫。

 その後、武蔵台公民館へ移動し、キムチソムリエとして活躍するリュウ・ヒャンヒさんから手ほどきを受けキムチ作りに挑戦した。

 畑で大きく育ったハクサイを抱えた児童たちは「ずっしりと重い」「葉が柔らかくておいしそう」と歓声を上げ、キムチ作りでは、浅漬けしたハクサイの葉に、トウガラシやニンニク、ショウガ、イワシエキス、アミの塩辛などをダイコン、ネギなどと混ぜ合わせて作る「ヤンニョン」を塗り込むなどの作業を体験、「キムチは辛いけど大好き」などと笑顔を見せた。