奥武蔵の山々を疾走 100キロトレイル開催

出発前は皆気力十分だが、途中棄権者も多かった

 山野を駆け抜ける中長距離レース「100K&50K Round Chichibu&Okumusashi」が19、20日の2日間掛けて、飯能市山手町の中央公園と秩父神社を起点に開催された。今回が2回目で、紅葉見納めの奥武蔵を1000人超のランナーが疾走した。飯能市、同市教育委員会など後援。

 クロスカントリーとは違い、遭難対策グッズなども含む装備品を詰めた小型のリュックを背負いレースを行う。これまで日本では、あまり馴染みがないスポーツだったが、テレビなどで取り上げられたことで次第に人気が出ている。

 日本では、「ウルトラトレイル・マウントフジ」「トランス・ジャパン・アルプス・レース」などが知られる。アルプスレースは、2002年創設と古く、北アルプスから駿河湾に至る420キロを制限時間8日で走る過酷なレース。

 奥武蔵・秩父コースは、都心から最も近い100キロコース。

 協賛の山岳用品製造販売会社ひだまり山荘の荻原安廣社長(64)は、「飯能周辺の奥武蔵の山々は、都心から近く、西武線の駅から直接に山に入れることが魅力。トレイルランナーを目指している人にはどんどん参加してほしい」と語る。

 2回目の今回は、男子100キロに定員600人を超える応募があり、全コース合計で1039人が出走した。

 100キロは、秩父神社を起点とし、武甲山、有馬峠、蕨山、子の権現、東峠、飯能中央公園に立ち寄り、鎌北湖、顔振峠などを経て秩父神社に戻るコース。制限時間33時間で駆け抜ける耐久レース。

一方、50キロは、同中央公園からスタートして、秩父神社に至るコース。制限時間15時間。

 合計893人が完走したが、100キロは男女とも4人に一人が途中棄権した。

 各コースの優勝者及びタイムは次の通り。

 ▽100キロ男子=菊嶋啓14時間54分5秒▽同女子=齋藤美紀19時間9分55秒(女性で唯一の20時間以下、2位に2時間24分差)▽50キロ男子=土屋克則5時間25分54秒▽同女子=枝元香菜子7時間18分59秒