「おいしい」一言が励み 双柳小の池上先生を表彰

表彰状を手にする池上先生と、その右側が大久保市長

 「教室に入った瞬間、子どもたちにおいしい!」と言われることが励み―飯能市双柳の双柳小学校の池上鉄矢教諭(33)は、平成28年度の優秀な教職員「はつらつ先生」として県教育委員会から表彰され、22日に大久保勝飯能市長に報告。市長らから改めてその栄誉を称えられた。

 池上先生は、子どもたちの給食を担当する栄養教諭で、食育の分野での表彰。

 埼玉県三芳町出身。飯能市内では、美杉台小学校を振り出しに、6年前双柳小学校に着任した。

 双柳地区で人の温かさに触れ、より一層学校給食に取り組む意欲を感じたという。

 「私の信念は、まずはおいしい給食を作ること。その思いを調理員さんたちと共有し、子どもたちにも献立の意味を理解してもらっています」と、池上先生は語る。

 給食の素材の安全安心から取り組み、地産地消を大切にして、地元生産者などの所に何度も足を運び、新鮮でおいしい食材選びから給食を作ることに努力。

 また、生産者の協力を得て、米の生産から餅つきまで、子供たちに農業体験をさせている。食物アレルギーにも細心の注意を払う。カラー写真をふんだんに使った教育通信を毎日発行し各教室に配布、子どもたちに食の大切さも説いている。

 同小学校の児童たちからは、「給食が楽しい。おいしい」という声が高まっているという。

 県教育委員会は、子供たちの教育に情熱を持ち優れた業績を残している県内の優秀な教職員を、平成15年から表彰。これまでに640人の教職員が、その功績を称賛されている。

 大久保市長は、「意欲と情熱を持って、精神誠意取り組んでいる姿はすばらしい。他の教員の模範となるものです。私もぜひ給食を食べに行きます」と、双柳小の給食を楽しみにしていた。