3市議が防災士資格 知識、技能を地域防災に

揃いの緑色の防災士ジャンパーを着用した(左から)栗原・鳥居・中元市議。胸には防災士の文字

 NPO法人日本防災士機構(東京都千代田区)認定の「防災士」資格を3人の飯能市議が取得した。今後は得た知識・技能で、企業や団体、地域での活動が期待されている。防災士資格を取った市議は、飯能市議会では初。

 取得したのは、鳥居誠明(66)(緑町)・栗原義幸(50)(川寺)・中元太議員(46)(落合)の3市議。防災関する講習を10月8~9日都内で受講。レポート提出、座学・研修などを経て試験合格し、晴れて防災士として認証された。この間、防災士資格に必要不可欠な普通救命講習も飯能日高消防署で取得した。

 防災士制度は、平成7年1月発生の阪神・淡路大震災を教訓として、民間の防災リーダーを可及的速やかに養成する目的で創設されたもの。10月現在、県内では約4500人が活動しているという。

 鳥居議員は、「防災への啓発、訓練のほか、飯能市や隣接する自治体との連携などで地震、大雨、土砂災害などから市民の犠牲を少しでも減らすよう努めたい」。

 栗原議員は、「防災を行政にお任せするのではなく、民間の立場で防災のトレーニングを積んだ防災士が一人でも多くいれば、さらに地域の自主防災力が高まると思う。私もその一人として頑張りたい」。

 中元議員は「市民の高齢化が進む中で、防災士の重要性はますます高くなっていく。議会質問を通し、防災士の重要性や自主防災組織の充実を粘り強く訴えたい」などと抱負を語る。

 今後、3市議は災害時にはそれぞれが所属する団体や企業、地域などの要請により避難誘導、救助、避難所の世話などを行う。平時については防災意識の啓発、救急救命などの知識を普及する。