ホームグラウンドの練習場でショットを打つ伊藤さん

ホームグラウンドの練習場でショットを打つ伊藤さん

 今年9月に行われた「埼玉県アマチュアゴルフ選手権大会」で2度目の優勝を果たした日高市鹿山の伊藤優太さん(19)。4年前、高麗川中3年の時に初優勝した際には、石川遼に次ぐ史上2人目の中学生チャンピオンとして大きな注目を集めた。埼玉栄高校を経て日本大学へ進学、現在は日大ゴルフ部1年生として新たな挑戦を続けている。

 「追われる展開で初めて優勝することができた」と大会を振り返る伊藤さん。4年前は最終日にトップを追う形で勝利を掴んだが、今回は初日に単独トップに立ち追われる立場に。一時は逆転を許すも終盤の17番、18番ホールで連続バーディーを決め、トータル3アンダー、2位に2打差をつけて優勝を果たした。

 平成25年と昨年は準優勝。昨年は初日の首位から優勝を逃しただけに、その反省を生かした。「プレー中、他の選手の情報が入ってくる。以前はそれに惑わされて後半崩れがちだったが、今回は情報を知った上で組み立てがうまくいった」と集中力を切らさず、自分のプレーを貫いた。

 高校時代は全国や関東の選手権で何度も団体優勝を経験。「高校の監督からは“優太はネガティブになりやすい”との指摘を受けた。厳しい展開になると気持ちが落ち込んでプレーにも影響が出てしまう。自信を持ち、自分にはできる、と言い聞かせることを心掛けてきた」。

  この1年はパターの調子を崩し、大学入学直前の合宿ではレギュラー候補の20人から落選し屈辱を味わった。「ショットには自信がある。パターさえ克服できれば、もう一段ステップアップできる」と自らに試練を課す。

 2歳まで米国で過ごし、父のゴルフクラブを手に自宅の庭で遊び始めたのがきっかけ。小学2年生の時、下鹿山の練習場「日高プラスワン」が主催するジュニアスクールに入り、本格的にゴルフに打ち込むようになった。

 現在も同練習場をホームグラウンドとし、日々練習に励む。ゴルフ部に所属しているとはいえ、トレーニングの大半は自己管理に任せられている。

 筋肉をつけすぎず、肩甲骨の周りを柔軟にして可動域を広げ、食事には高タンパクで添加物の少ないものを心掛ける。「母親は特に食事に気を使ってくれる。こうしてゴルフができるのも家族や周囲の支えがあってこそ」と感謝を忘れない。

 プロゴルファーという目標に向け順調に歩みを進める伊藤さん。大学卒業を迎える3年後のQT(プロテスト)が当面の目標。優勝報告に市役所を訪ねた際には、谷ケ﨑照雄市長から「ぜひ東京五輪を目指して欲しい」との激励を受けた。

 「日高市には日本でも有数の名門コースがあり、ジュニア育成にも力を注ぐなどゴルフをするには恵まれた環境が整っている。子どもの頃、身近なゴルファーを見て憧れを持った。今度は自分が目標とされるようなプレイヤーになりたい」と話している。