飯能看護専門学校で戴帽式 51人が決意新たに

ナースキャップをかぶせてもらう戴帽生

 飯能市下加治の飯能看護専門学校(増島宏徳校長)で戴帽式が行われ、准看護科の第35回生51人が増島校長からナースキャップを受け取り、看護の道への決意と覚悟を新たにした。

 戴帽式は入学後一定期間、看護の基礎を履修した学生たちが、責任の重さと新たな決意を持って看護を職業として選んでいく一つの区切りとして行われる儀式。

 日本では大正9年、聖路加病院に高等看護婦学校が発足した時から行われているが、広く行われるようになったのは戦後からという。

 増島校長は、壇上で生徒一人ひとりにナースキャップを手渡し、「皆さんは、この戴帽式が終わると実習に出ることになる。実習は看護学生にとってなくてはならないもの。この後に言うナイチンゲール誓詞のはじめには、“われはここに集いたる人々の前に厳かに神に誓わん”とある。ただ暗記して言葉を言うのではなく、その一言ひとことをかみしめながら、そのくらい実習に出るというのは大変なことだということを心に刻んでもらいたい。そして患者や実習先に迷惑をかけないように、有意義な実習にしてほしい」と激励。

 来賓として、埼玉県医師会の小川晃男理事、内沼博史県議らが祝辞を述べ、2年生からも祝福の言葉が贈られた。

 戴帽生を代表して伊東聖子さんが「私たちは看護師という共通の目標のもと入学してきた。この半年間、各教科の授業を学ぶ中で学習する内容の濃さに驚き、改めて看護職の重みを感じた。仕事や家族、そして学業との両立は想像以上に大変ではあるが、ここにいる仲間と共に励まし、助け合うことが出来たからこそ、頑張れたのだと思う」と振り返り、「今後私たちは、准看護師になるための一歩として各施設で実習させて頂くことになるが、明るく優しい心配りを忘れないよう接していきたい。まだまだ未熟な私たちだが、積極的に学ぶ姿勢と気持ちを持ち続け、同じ志を持った個性豊かな仲間と共にお互いに助け合い高め合っていく。今日一人ひとりが灯火を受け継ぎ、新たなスタートとし、この気持ちを忘れず全員で看護の道を歩んでいくことを誓う」と話した。

 その後、「灯火の儀」が厳かに行われ、戴帽生がロウソクに火を灯し、壇上に整列。看護の心構えを説いた「ナイチンゲール誓詞」を斉唱した。