死亡事故多発の日高市 特別対策地域に指定

 交通死亡事故の増加に伴い、日高市は県から「交通事故防止特別対策地域」の指定を受けた。谷ケ﨑照雄市長を本部長とする交通事故防止特別対策本部を設置し、関係機関・団体とともに12月22日までの3か月間、集中的な交通事故防止対策に取り組む。

 日高市の今年の交通事故による死者数は25日現在で4人。1月に1人、8月に2人、9月に1人が亡くなり、特別対策地域指定の対象となる「過去3年間の同時期平均と比較し3人増加」「過去3か月間で3人が交通事故で死亡」の2つの条件に当てはまった。

 交通事故防止特別対策地域は、交通死亡事故が増加・多発している市町村に対して知事が指定し、関係機関が一丸となって3か月間の集中的な交通安全対策に取り組むもの。

 人口10万人未満の市では、過去3年間の同時期平均より3人増、または過去3か月間の死者数が3人に達した場合に指定され、日高市は今回、両方の条件に該当した。

 特別対策地域の指定は21日に市役所で開かれた県、県警本部、市、飯能署の関係者による交通事故防止特別対策連絡会議で行われ、市内の交通事故の発生状況を踏まえ、特別対策の指針となる大綱を策定。

 市内の死亡事故4件のうち、3件が国道・県道の幹線道路で発生、また2件が二輪車が関係していることから、これらの事故防止に重点を置き、大綱には「運転者の交通事故防止」「幹線道路における交通事故防止」「子どもと高齢者の交通事故防止」「市民に対する交通事故発生情報の積極的な提供」を掲げた。

 今後は谷ケ﨑市長を本部長に関係機関・団体で組織される交通事故防止特別対策本部が大綱に基づいて広報や街頭活動、交通安全教室、取り締まり強化、交通安全施設整備などを盛り込んだ推進計画を立て、12月22日までの3か月間、対策を推進する。