今井新教育長に議会同意 現澤田氏は退任

議場で退任挨拶を行う澤田清志教育長

 飯能市議会9月定例会は20日、5626万8000円を追加して歳入歳出の総額を306億5414万7000円とする平成28年度一般会計補正予算案や同27年度一般会計歳入歳出決算の認定など議員提出議案含む全34案件を可決、閉会した。

 議会はまた同日、大久保市長から追加提出された今井直己議会事務局長(58)を教育長に充てる人事についても同意した。現教育長の澤田清志氏(63)については、9月末の任期満了により退任する。

 今井氏は昭和59年4月飯能市役所に就職。平成9年収税課収税係長、同12年秘書課秘書係長、同15年教育委員会事務局体育課主幹などを歴任。

 平成22年市街地活性化推進室長、同26年には教育委員会教育部長に着任した。

 教育長と教育委員会委員長を一本化するなどの「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が昨年4月に改正。飯能市については、澤田教育長の任期が平成28年9月末までとなっていたため、新体制スタート時期について任期満了後の10月1日としていた。

 今井氏については新制度下での初代教育長となる。任期は10月1日から3年間。後任の議会事務局長のポストについては未定。退任する澤田教育長は平成25年4月に就任し、沢辺瀞壱前市長、大久保市長に仕えた。

 澤田清志氏の退任挨拶は次のとおり。

 「ここに3年半という任期の満了を迎えました。後任として素晴らしい新教育長に引き継げたことにほっとしています。沢辺瀞壱前市長のに下で4か月、そして大久保勝市長の下3年2か月、飯能市の教育長職に関わらせていただき、感謝を申し上げます。

 まず、第一に思うことは消滅可能性都市と名指しされ、負のレッテルからの脱却をめざし『発展可能性都市』『発展都市』宣言、施策としての『子ども医療費の無償化』『対象年齢の拡大』『子どもインフルエンザ予防接種無償化』、また夢のある『ムーミンのテーマパークの誘致』などなど『子どもと女性にやさしい街づくり』を掲げての大久保市長の下で仕事ができたこと、本当に楽しい3年半でした。

 第二に思うことは、議員の皆様方の飯能の教育への温かなご支援をいただけたことです。その上で教育環境の整備として、新図書館の新装オープン、学校の耐震改修工事の100%完了。また、教育内容の充実として新教育委員会制度への対応・準備、いじめ防止等対策推進法に基づく体制づくり、小中連携による9年間を見越した教育、学力向上に外国語教育の充実。

 また、文化の振興をめざした生涯学習事業、参加者2万人超えのツーデーマーチ等のスポーツの振興。郷土館や文化財の地道な仕事ぶり等、飯能の教育の充実は市民の皆様方の協力と子どもたちの頑張り、何よりは教育委員会の職員や教職員の努力の上に成り立っていることです。感謝申し上げるとともに、私の力不足、課題解決すべきことを残したこと深くお詫びいたします。

 これからの飯能、そして日本を背負って立つのは子どもたちです。教育の持つ力、そして子どもたちの伸びようとする力は限りがありません。幸いに一緒に働かせていただいた飯能市の職員は十分に力を持った者がたくさんいました。

 ぜひ、飯能の教育、飯能の子どもたちの後押しをお願いいたします。飯能に生まれ、飯能育ちの私は今後も一市民として、飯能の発展を楽しみにしています」。