飯能市議会一般質問 鳥居議員「有効性ある道の駅」

 道路利用者の利便性確保や農産物販売などを通しての地域活性化、観光振興などを目的に主要道路に面して開設される「道の駅」。大久保勝市長は、3年前の市長選での公約に「精明地区への道の駅開設」を掲げた。飯能市議会の鳥居誠明議員(緑の会2)は、9月定例会一般質問(2日)に登壇し、その後、道の駅構想がどのように進展しているのか質した。

 答弁に立った細田幸二地方創生推進統括監は来年、宮沢湖にオープン予定の「メッツァ」との関連性を指摘し、最適地を選定したいとの考えを示した。

 ▽鳥居議員=3年前の市長公約に双柳地区に道の駅を開設するというものがあった。全国に道の駅は平成2711月現在で1079か所あるが、その設置目的はトイレ等の休憩、情報発信、地域の連携活性化、災害時の避難所・物資提供などが考えられる。

 道の駅で収益を上げることとして、地域での生産物直売所や飲食料品の販売などが上げられる。3年前の9月議会で道の駅構想を市長にうかがったが、まだ就任から1か月しか経っていないので、お話しできないとの答弁があった。3年が経過したので、その後、どのような構想になったか。

 ▽細田統括監=道の駅は駐車場やトイレ等を設置することにより、道路利用者のための休憩機能や地域の情報発信機能などを持つことで、道路利用者の利便性を向上し、道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供、また地域の振興に寄与することで観光客の増加などを目的としたもの。

 本市の道の駅については宮沢湖にできるメッツァ、飯能河原・天覧山、あけぼの子どもの森公園をつなぐ都市回廊空間との相乗効果も期待できる。

 また、観光などで本市を通過する車両の休憩場所だけでなく、道の駅そのものが観光拠点となるそのような大きな効果を生む場所にしたい。こうしたことから、メッツァの進捗状況を踏まえ、都市回廊空間との整合性を図りながら今後検討を進める。

 ▽鳥居議員=新たな観光拠点という意味でも有効性はあると思っている。秩父からの狭山日高インターまでの間には、道の駅など休憩場所がほとんどない。設置場所については圏央道の狭山日高インター付近、宮沢湖、阿須のあけぼの子どもの森公園の間に位置するのが良いと私は思っている。

 ただし、国道299号バイパスは非常に通行量が多く、特に飯能警察署東側の阿須小久保線との交差点付近は交通渋滞が慢性的に発生している。ここにさらに道の駅ができるとなると、緊急車両への影響が出るおそれがあるので、私としてはこの付近は避けた方が良いと思うが、どうか。

 ▽細田統括監=道の駅の設置場所はメッツァとの関連性をしっかりと検討しなければならないと考える。また、国道299号と県道飯能寄居線(阿須小久保線)との交差点については、土日に限らず渋滞が発生しやすいと認識している。

 こうしたことから今後、メッツァ、飯能河原・天覧山、あけぼの子どもの森公園を結ぶ都市回廊空間を踏まえた、最大の効果が発揮できる土地利用、そうした観点と市内の渋滞緩和、交通政策の観点からさまざまな検討を加え、最適地を選定したい。