今大会の主役となった大野選手。打席でバットを真っすぐに伸ばす姿も話題に

今大会の主役となった大野選手。打席でバットを真っすぐに伸ばす姿も話題に

 夏の高校野球で強力打線を武器に快進撃を見せた聖望。あと一歩で7年ぶりの甲子園行きを逃したが、準優勝の活躍にスタンドや地元で見守った市民からは惜しみない拍手が送られた。

 ナインの中心となる4番・捕手を務め、試合を通じて埼玉大会の主役の1人となったのが、飯能西中出身の3年・大野亮太選手。身長175センチ、体重83キロ。安定感のあるがっしりとした身体から繰り出す鋭いスイングで打率5割、大会通算3本塁打を放ち、野球関係者からも一躍注目を集めた。

 左打席に入ると、バットを投手の方に真っすぐ伸ばし、深呼吸をしてから打撃フォームに。その姿は堂々とし、相手投手に威圧感を与える。

 「4番としてチームの勝利に貢献したい。常に挑戦者としての気持ちで相手に向かっていきたい」と大会に臨み、久喜工との3回戦では圧巻の2本塁打、大宮東との準決勝では打った瞬間に入ると分かる逆転2ランを放ち、そのパワーを見せつけた。

 花咲徳栄との決勝戦では終盤まで相手エースの高橋に抑えられたが、9回裏2 死から3塁打を放ち、最後まであきらめない姿を見せた。

 大野選手の祖父で、地元飯能で惣菜店や和食店を経営する大野克己さん(68)は大会期間中、選手たちの力がつくようにと夕食用の弁当を差し入れた。

 「良い仲間に恵まれ、予想以上の力を発揮してくれた。あと一歩及ばなかったが、決勝の舞台に立てたことが嬉しい。よく頑張った」と孫や選手たちをねぎらった。

 公務で球場を訪れることができなかった市長・副市長に代わり決勝戦を見守った澤田清志教育長は、「私が飯能一小の校長だった時に大野君が6年生だった。下級生に慕われ、運動会の応援団長を務めるなど本当に頼れる存在だった。4番で捕手というポジションにふさわしく、素晴らしい活躍を見せてくれた。甲子園行きは逃したが、将来が楽しみ」と拍手を送った。

 今大会の聖望はこのほかにも、丸井、渡部といった好打者が活躍し、長打だけではなく犠打を絡めた巧みな攻撃と安定した守備力で多くの野球ファンを魅了した。

 春夏通算4回という甲子園出場の実績があり、花咲徳栄や浦和学院、春日部共栄らと肩を並べる強豪校として今後も活躍が期待される。

 飯能市議会からは砂長恒夫議長、松橋律子副議長、野田直人議員、中元太議員が球場に駆け付け、砂長議長は「4年前の決勝戦の際にも議長として応援に訪れた。聖望の活躍は飯能市を元気づけてくれる。選手たちの熱い戦いに力をもらった。これからも毎年楽しみにしている」とエールを送った。