やったぞ聖望サッカー部 インターハイ出場決める

インターハイに出場する聖望学園

 聖望学園高校のサッカー部が、7月末から広島県で開催される全国高校総合体育大会(インターハイ)への切符を手に入れた。これまで県大会ベスト8が最高順位だった同校が、強豪校との対戦を勝ち上がり、初の全国大会出場を決めた。

 山本昌輝監督(40)は「最終目標は全国優勝。そのためには、まずは1勝を挙げることを目指す」と意気込む。初戦は7月27日正午。

 埼玉県からはインターハイへ2チームが出場できるため、19日に行われた予選大会の準決勝で正智深谷に勝利し進出が決定。前半・後半ともに互いに得点を許さず、0対0のまま80分を終えて試合は延長戦へ突入するも決着はつかずPK戦へ。

 先攻の同校は4人目までに3人が成功し、正智深谷は3人が失敗。PK戦を3対1で制した。

 これまで「PK戦は運ではない。練習して技術があるチームが勝つ」と、PK戦を想定し、「キーパーは必ず1本止める。キッカーは必ず自分の番で決める」を約束事に練習を積み重ねてきた選手たち。また理解しやすいよう、目標を「4試合勝利すれば全国」と、手が届く存在だと具体的に提示したことも勝因の1つ。ガラリと目の色が変わり、大会に向け日々の練習の質が上がり、士気も上昇。

 選手たちはベスト8入りが決まった時点で「よしあと2試合だ」と次の試合を見据え、メンタルのコンディションがこれまでと違っていたという。

 22日の決勝戦では延長戦の末、4対5で昌平に敗れた。敗因は気持ちの部分の準備不足に加え、体の疲労だった。「前半で3点差をつけられるも何とか後半で追いついたが、完結したチームをもう1度奮い立たせるのが難しかった」山本監督。

 全国制覇を目指してきた同校にとって、「やっとスタートラインに立てた」という状況。すでにインターハイに向け練習がスタートしているが、今、選手たちに足りないものは経験値と自信だという。

 「選手たちは、力は持っている。その力を最大限に出してあげられるよう、一つひとつ目標を設定していく。今回の全国出場も彼らが、”手が届くのではないか”と思ったから実現できた」と振り返り、「最終目標は優勝。その大きな目標に向かって着実に歩みを進めていくため、まずは1勝を目指す」と力強く語る。

 1回戦は27日に徳島市立高校と正午から。勝利すると、2回戦が28日熊本国府(熊本)または鹿島学園(茨城)の勝者と正午から。

 同校サッカー部は、選手が1年26人、2年18人、3年生が33人の計77人。強化指定クラブとなっている。