投票箱に1票を投じる学生たち

投票箱に1票を投じる学生たち

 22日公示された参院選から選挙権年齢が18歳まで引き下げられたが、飯能市阿須の駿河台大学では、法学部1年生の学生約170人を対象に2週に渡って主権者教育を行った。

 学生たちは選挙の仕組みや投票方法を学び、模擬投票を体験して選挙への理解を深めた。

 選挙の意義や方法、現在の国政選挙の争点などを学ぶことで基礎知識を身に着け、積極的に政治に参加する意欲を育むことを目的に実施。

 7月の参院選を想定し、実在する政党をモデルにした架空の3政党から選ぶ比例選と、架空の2個人が立候補する選挙区選で投票した。

 前回の授業では、法学部の教員が3政党の代表者として議論を交わす政党討論会が行われ、学生たちはその内容を踏まえて投票先を検討。模擬投票当日は、飯能市選挙管理委員会の協力により、実際の選挙で使用している投票箱や記帳台を使用して行われた。

 また、受付や開票作業などの選挙事務は「飯能市選挙サポーター」の学生が行った。

 学生たちは受け付けで投票所の入場券を渡して投票用紙を受け取り、記帳台で政党名や候補者名を記入して投票箱に入れた。すぐに開票作業も行われ、各候補者の得票数や無効票の数が発表された。

 比例選では経済成長実現を重視する「ひまわりの党」が93票(54・70%)と過半数を占め、格差の少ない社会を目指す「チューリップの党」が59票(34・70%)、「平和」を掲げる「ひなげしの党」は18票(10・58%)だった。選挙区選ではひまわりの党公認候補が87票、チューリップの党公認候補が85票と接戦だった。

 選管による講演では、20代の投票率について、埼玉県議会議員一般選挙は20%程、県知事選挙では14%程なのに対し、60~70歳以上は若者の2倍以上あることから、投票に来る可能性の高い高齢者の意見を優先的に政策に取り込む「シルバーデモクラシー」について紹介。

 「皆さんの年代が関心を持って選挙へ行き、投票することで、若い人向けの政策をとらないといけないと政治家にアピールする必要がある。現代では当たり前にある選挙権だが、20歳以上の男女すべてが投票出来るようになったのは、たったの70年前。先人たちが命を懸けて戦い、勝ち得た権利ということを忘れずに皆さんも投票してほしい」と話した。

 授業後、小楠拓さん(18)は「今の政治家は高齢者のことばかり考えている。選挙年齢が18歳に引き下がることで若い世代の有権者が増えるので、若者にも目を向けてほしい。選挙では、周りに流されずに自分から投票しに行こうと思う」と話している。

 成田憲彦教授は「自分や自分の未来、家族にとってどの政策がプラスになるのかを軸に政策を判断し、賢い有権者になってほしい」と呼び掛けた。