飯能市議会6月定例会(砂長恒夫議長)一般質問(8日)のトップを切って埼玉西部消防組合議会議長でもある野田直人議員(緑の会1)が登壇。①消防事務の広域化に見る広域行政の有効性と広域行政の今後の展望②熊本地震に対する飯能市の被災地支援③水源地としての責任と今後の森林政策の展望についてなど大きく5項目にわたって質した。

 同議員は消防事務広域化のメリットを示しながら、組合構成5市(飯能、日高、所沢、狭山、入間)合併によ政令指定都市への移行についてどう考えるか、大久保勝市長に答弁を求めた。同議員一般質問の傍聴には、近隣市含め約180人が訪れたことから、市は庁内に音声のみ聞こえる別室を用意するなどした。

 ▽野田議員=平成26年度から飯能市、所沢市、狭山市、入間市、日高市の5市で構成される埼玉西部消防組合が発足した。本年度消防職員数は863人を超え、埼玉県内では政令都市であるさいたま市に次いで2番目の規模、広域事務組合では埼玉県内でトップの規模となる大規模な消防組合である。

 が議長をしている埼玉西部消防組合議会の議員数は16人。構成市の中で飯能市の位置を見ると、行政面積は構成市の中で最も広く全体の約半分を占めるが、飯能市の人口は管内人口の約10%にとどまり、財政規模は所沢市の約3割、狭山・入間市の約7割程度となっており、構成市の中では人口規模、財政規模とも小さい。

 しかし、飯能市内の消防体制は消防署が1か所、分署が3か所で、人口・財政規模とも飯能市を上回る狭山市、入間市の消防体制と同レベルであり、充実しているといえる。

 埼玉西部消防組合の構成市の中でも人口・財政規模が決して大きいとはいえない飯能市であっても、埼玉西部消防組合の中では他の構成市と肩を並べるほど消防体制が充実している事実を伝えておきたい。

 飯能市では平成8年から飯能市、日高市、旧名栗村で埼玉西部広域事務組合を構成し、消防事務の広域化については20年を超える歴史がある。私は、その歴史の中で合計11年の広域事務組合の議員を務めさせて頂き、議長も計8年務めさせて頂いた。その中で広域行政の有効性についてはよく理解をしているつもりである。

 最大のメリットは飯能市内で大規模な災害が発生した場合の救助対応がまったく違うということである。どういうことかといえば、例えば飯能市のみで発生するであろうという災害の中で、最も発生リスクが高いのは土砂災害である。土砂災害が市内のいたるところで発生した場合、飯能のみの消防では救助対応が間に合わなくなるかもしれない。

 山林火災のリスクも高い。これについても拡大を防ぎきれないかもしれない。他の構成市よりも発生リスクの高い災害が飯能市内で大規模に発生した場合、市単独で対応していたのでは手が足りず近隣市に応援要請することになるが、それには時間的ロスが生じるほか、情報伝達、指揮命令系統の混乱が生じることが想定される。が、広域行政ならば時間的ロスを生じることなく、迅速適切な初動対応、救助対応、消火活動が行えるのである。

 広域化については、消防だけにとらわれることなく、将来的には埼玉西部消防局を構成する飯能市、所沢市、狭山市、入間市、日高市の5市による政令指定都市をめざすべきかと考える。

 構成5市の人口は、合計して約78万人に上る。現在の政令指定都市の20市の中で人口が70万人台の市は、静岡市、岡山市、相模原市、熊本市の4市となっている。人口規模だけをみれば、他の政令指定都市と遜色ない規模である。

 大久保市長に聞く。消防事務の広域化にみる広域行政の有効性について、私なりの所見を述べさせて頂いたが、大久保市長はどのように考えるか。また、広域行政の今後についても考えを聞きたい。

 ▽大久保市長=野田議員の力量には敬服する。飯能市にとっても野田議員が議長になっていることも大きなメリットがある。引き続き広域議会の議長としてお力を頂きたい。

 広域行政の有効性についてだが、これまで2市間の首長の話合いしかなかった。それが広域消防になったことで、5市の首長が一堂に会することができるようになった。これは防災、都市間交流でも大きな意味がある。政令指定都市のお話があったが、今後そのような動向が生れてくれば、注意深く見守っていきたい。