モンゴル労働大臣が視察 実習生を積極受け入れの新堀製作所

新堀社長(左端)の案内で工場内を視察するバヤルサイハン大臣(左から3人目)

 モンゴルから実習生を受け入れ人材育成を行っている日高市新堀の新堀製作所(新堀寛社長)に17日、モンゴルのバヤルサイハン労働大臣が訪れ、工場視察や実習生の激励を行った。

 視察は同日渋谷区で開かれた両国の技能実習に関するフォーラムに先立って行われたもので、同社は積極的な実習生の受け入れを行っている企業として同フォーラムで大臣から表彰を受けた。

 同社は昭和23年に創業し、金型製作、プレス加工、溶接加工の技術を生かし、自動車座席シートのフレームなど自動車部品を中心とした開発、設計、量産までの一貫加工を行っている。現在の社員数は約200人。

 平成18年に「外国人研修・技能実習制度」を導入して以降、モンゴルからの実習生の受け入れを継続的に実施しており、モンゴルの経済発展や産業振興の担い手となる人材を育成し、労働分野の発展へ貢献した企業主として平成22年には新堀社長がモンゴルに招かれ大臣表彰を受けている。

 10年間で受け入れた実習生は計36人。研修期間は3年で、実習生は同社でプレス加工の技能検定の取得や実務経験を積み、プライベートでは日高市国際交流協会が開催している日本語教室に参加して日本語の勉強に励む。

 また、同会主催の交流会にも積極的に参加するなど、生活面でも地域住民との良好なコミュニケーションづくりに努力しているという。

 今回の大臣訪問は、日本とモンゴルの関係者が技能実習に関する意見交換を行うフォーラムの開催に合わせたもの。

 モンゴル政府は人材育成の一環として技能実習生の数を増加させるため、受け入れに関心を持つ日本企業を求めており、同社はその先駆けとして長年にわたり積極的な受け入れを行っているとして、今回、再び表彰を受けた。

 同社を訪れたバヤルサイハン労働大臣は、「毎年実習生を受け入れて下さり感謝している。モンゴルでは若者の専門教育を重視し、エンジニアを育てるため先進国での技能実習に力を入れている。国の発展を担う若者たちの将来の活躍に期待したい」と述べ、実習生1人ひとりを激励。新堀社長の案内を受け工場内の様子を視察した。

 大臣から激励を受けた実習生たちは「言葉をかけてもらい嬉しかった。一生懸命頑張りたい」と笑顔を見せ、新堀社長は「大臣に訪問頂き大変光栄。これも、10年にわたって受け入れて来た実習生たちの頑張りの成果だと思う。現在仕事に励んでいる実習生たちには、一つでも多くのことを学んでもらい、帰国して後輩たちにその成果を伝えて欲しい」と話している。