昔の吾野宿をイメージした包装で雰囲気満点(写真は6つ入り)

昔の吾野宿をイメージした包装で雰囲気満点(写真は6つ入り)

 沿道に江戸時代中期の建物や明治時代に武家屋敷長屋門を移築して建てられたなど、歴史ある古民家が立地し、独特のまちなみを形成している飯能市坂石町分(別名「吾野宿」)に、往年の「味」がよみがえった。

 古くから地元の人たちに親しまれ、25年前に惜しまれつつ販売中止した「馬糞饅頭(まぐそまんじゅう)」だ。

 復活させたのは、同宿に賑わいを取り戻そうと活動する「吾野宿再生と吾野を語る会」(大河原義重会長)。饅頭は、「休暇村奥武蔵」(同市吾野)などで販売中。

 吾野宿再生と吾野を語る会代表の大河原さん(72)によると、坂石町分には「65歳以上なら誰でも知っている旨い饅頭」があった」。形が馬糞に似ていることから、地元では「馬糞饅頭」の名で親しまれ、他所に出掛ける際の土産品としても重宝されていた黄金色の饅頭だ。

 しかし、時代の変遷により25年ほど前に製造が中止に。「吾野の旨い饅頭」を忘れられないでいた大河原さんらは、当時製造販売していた商店の家族に期間限定の〝再販〟を相談し、地区の祭りでのみ作って販売を試みた。

 そうしたところ、「これは懐かしい」と買い求める客の行列ができるほどの盛況ぶりだったという。

 同会は、「皆の舌に思い出の味」として残っているこの故郷の味を名物にできないか、その後、検討を開始。製造所を日高市内の菓子店にし、甘味をやや強くし、まぼろしの馬糞饅頭を復活させた。

 販売している饅頭は二種類。直径5センチほどのものが6つ入った小サイズ、小サイズに倍近い饅頭が一つ加わり合計7つ入りの大サイズ。料金は小サイズが600円、大サイズが1000円。

 吾野地内の休暇村奥武蔵で、この大型連休中に販売したところ、用意した60箱が3日間で売り切れたという。

 大河原さんは「大きさは当時の饅頭と比べてちょっと小さいが、味は折り紙つき。いずれ、地元で製造して頂ければ嬉しい」と話している。

 「馬糞饅頭」の問い合わせは、吾野宿再生と吾野を語る会978・1946へ。