山裾に響く「双盤念仏」 落合 薬師堂

保存会による奉納

 飯能市落合の薬師堂(加藤秀明住職)で12日、春の例大祭が行われ、「落合西光寺双盤念仏」が奉納された。保存会の面々が堂内の本尊に向かって中央に据えられた大太鼓、その後方に並ぶ4つの鉦を打ち鳴らし、特殊な節回しで「南無阿弥陀仏」の六字名号を唱えた。

 その後、加藤住職らが経を唱える中、集まった人たちは一人ずつ焼香し、手を合わせた。

 同念仏は浅草寺から伝えられた浅草流で、文化文政期に始まるといわれている。戦争中の金属供出によりしばらく中断していたが、昭和52年に復活し、同62年度に飯能市指定無形民俗文化財、平成21年度には埼玉県選択無形民俗文化財に。