日高市議会(山田一繁議員)で可決された市長・副市長、議員の期末手当を増額する条例改正について、田中まどか議員(みんなの会)、平井久美子議員(同)が反対討論を行った。

 市長らの給与増は期末手当を現行の年4・0か月から4・2か月へ、議員報酬増は期末手当を年4・05か月から4・2か月へそれぞれ引き上げるもの。

 人事院勧告や市職員の支給率に基づいての引き上げなどが理由だが、反対討論では「勧告や一般職の基準は特別職には当てはまらない」とし、「市民の理解が得られるとは思わない」などと反対した。賛成討論はなかった。反対討論は次の通り。

 田中議員(市長・副市長の給与等に関する条例の一部改正) この条例は市長と副市長の期末手当の支給率を年4・0か月から年4・2か月へ引き上げ、市職員の支給率に準じた改定を行うものだが、反対の理由を3点申し上げる。

 1点目、人事院勧告、県人事委員会の勧告を踏まえてという提案理由については、それらの勧告を特別職に準用することは適当でないこと、質疑で法的根拠として答弁頂いた公務員の給与改定に関する取り扱いについての閣議決定については、特別職の国家公務員について言っており、特別職の地方公務員についてのものではないこと。

 2点目、市長は前回の市長選挙において、財政再建のためとして、市長の給料の50%カットを公約に掲げ当選された。直後の6月議会で9か月間の期限付き50%削減の条例案を出し、9か月後には元に戻した。

 このように御自分で給料の額を増減する議案を出す立場にある方の給料を一般職員に合わせる必要がどこにあるのか私には分からない。今回の議案は期末手当についてだが、その額が給料の月額をもとに算出されることから反対する。

 3点目、今回の引き上げに伴う影響額は大きくはないが、財政再建のために市長自ら給料を半減しなければと思われた4年前から、現在市の財政はどれほど良くなったのか。ますます進む少子高齢化、人口減少への対策、福祉の充実、今後何十年にもわたって行っていかなければならないインフラ等の更新など、将来を見れば財政について決して楽観はできない。

 もし、財政は健全で今なら余裕があると言うのであれば、職員数削減で仕事量も責任も重くなった職員の給料に上乗せして士気を上げ、山積する課題を解決するために働いて頂くべきではないかと私は考える。以上の理由から反対する。

 平井議員(議員報酬等に関する条例の一部改正) 期末手当の支給割合を年間4・05か月から4・2か月に引き上げ、さらに平成27年12月1日から適用、支給するというもの。これにより、昨年12月定例会で引き上げが決まった平成28年4月支給からの議員報酬に加え、昨年12月支給の期末手当も引き上げられることになる。

 市職員との均衡を図るためというのが改定の理由だが、そもそも職員・一般職と特別職の議員は働き方に大きな違いがある。人事院勧告制度は労働基本権制約の代償措置として情勢適応の原則に基づき国家公務員の適正な処遇を確保しようとするもの。

 勧告を通じて職務に精励している職員に適正な給与や勤務時間を確保することは職員の努力や実績に報いると共に、人材確保にも資するものであり、組織活力の向上、労使関係の安定等を通じて、行政の効率的・安定的な運営に寄与するものと理解している。

 人事院勧告は一般職を対象にするもので、特別職の議員報酬に適応されるものではないと考える。さらに、議員の期末手当の支給割合を市職員と同程度にする法的根拠が閣議決定にあるという説明も納得できるものではない。

 さらに、平成27年8月日高市特別職報酬等審議会では、期末手当についての審議はされていない。報酬月額の引き上げ幅に関しての議論が拮抗し、何度も決を採っている。その際の会議録には、「日高市の報酬が低いことで他市の議員と比べると不憫である。今の段階では財政も引き上げて良い状態である。

 だから、審議会を開き報酬の引き上げについて検討していることについて、市民からも一定の理解は得ていると考えている。ただ、上げ幅について削減した分の70%を引き上げ額に充てるとすれば、市民感情としてそのために削減したのかといった話にもなりかねない」とある。

 事実、予算ベースで平成28年度16人分議員報酬は6869万3000円プラス期末手当の2884万9000円の合計9754万2000円。平成26年度の議員報酬18人分と比べ、98・7%になる。これでは、日高市特別職報酬等審議会委員の心配された通り、市民の理解が得られるとは思わない。以上の理由により反対する。