協定書を手にする福島署長(中央)と両市長、自治連・区長会長

協定書を手にする福島署長(中央)と両市長、自治連・区長会長

 犯罪情報の迅速な提供により地域住民の安全・安心を守ることを目的に、飯能署(福島謙治署長)は、飯能市、同市自治会連合会、日高市、同市区長会と「犯罪情報の住民提供等に関する協定」を締結した。

 協定は、昨年9月に熊谷市内で発生した連続殺人事件を踏まえ、地域住民に危険が及ぶ恐れのある重要凶悪事件等が発生した際に住民等への情報提供や注意喚起を迅速に実施するもの。

 同署で行われた締結式では福島署長、大久保勝飯能市長、豊田義継自治連会長、谷ケ﨑照雄日高市長、土井太郎区長会長が協定書にサインを交わした。

 同協定では、犯罪の重大性に応じた情報発信を行うとして、発生した犯罪の情報区分を「重要犯罪情報」「犯罪情報」「防犯情報」の3段階に分け、それぞれの対象事案、対応措置について明示。

 重要犯罪情報については、熊谷で発生した一連の事件を想定し、「通り魔的な殺傷事件や連続発生する恐れのある殺人、強盗事件など地域住民の生命・身体に危険が及ぶ恐れがあり、直ちに地域住民等に対して注意喚起を行う必要がある犯罪の発生情報や犯人検挙情報など」としている。

 情報伝達の方法については、防災無線の積極的な活用を行うとし、「従来から飯能・日高両市役所と飯能日高消防署との協力により、積極的に防災無線を運用しているが、今後はより迅速・的確に運用していきたい」。このほか、車両による広報、自治会の連絡網などを活用するとしている。

 また、協定の実効性の検証を目的とする協議会を設置し、定期的に開催することで情勢に応じた情報提供のあり方を検討・協議し、「痛ましい事件を繰り返さないために連携を深め、協定を実効性のあるものにしたい」としている。

 協定書にサインを交わした福島署長は「昨年9月に熊谷署管内で連続殺人事件が発生し、これを機に県下39署で各市町村と協定を結ぶ動きとなった。犯罪の情報提供というのは迅速性と内容の的確性が求められる。本協定では従来から活用している防災無線の更なる活用、自治会とのネットワーク、ケーブルテレビによる情報提供などが特長。情報提供によって市民が不安を抱きパニックに陥ることのないよう、内容の的確性を吟味して情報提供したい。この協定を機に署員一同、さらに治安の維持に努めて参りたい」と協力を呼びかけた。

 これを受け大久保市長は「地域の安心安全は警察のみならず我々市民が一緒になって守らなければならない。いざという時には力を合わせ尊い命を守らなければならない。平素より、防犯のまちづくり、女性と子どもに優しいまちづくりを目指しており、素晴らしい本協定を後ろ盾に安心のまちづくりに精励したい」。

 谷ケ﨑市長は「熊谷の事件で尊い命が犠牲になり、改めて犯罪情報を住民にどうやって知らせたらいいかが課題となった。この地域では以前から防災無線を利用して振り込め詐欺や行方不明者の情報等を頻繁にお知らせしているが、今回の協定により明文化されたことは一歩前進と考える。今後とも警察、行政、住民が一体となって犯罪のないまちづくりを進めたい」と述べた。