盾を手にする酒井さん

盾を手にする酒井さん

 奥武蔵地域の写真を撮影している飯能市南川在住の酒井勇吉さん(75)が、第11回「埼玉県議会フォトコンテスト」のフリーテーマ部門で最高賞となる県議会議長賞を受賞した。

 同コンテストは県議会が主催するもので、県内で撮影された写真を対象に「埼玉の四季」と「フリー」の2テーマで募集が行われたところ、1149点が寄せられた。

 酒井さんの作品は秩父市大滝の「天空の集落」とも呼ばれている栃本集落で昨年の11月初旬に撮影したもの。「撮影のために奥秩父を訪れた際に、丁度引き売りのトラックが到着して、おばあさんたちが買い物にやってきたんです。週に3回やって来て、魚や果物、野菜、パン、日用品などを販売していて、地域のほとんどの人が頼りにしていると言っていた」。

 二人のお年寄りがトラックの前で笑顔を見せている一枚。タイトルは「集落の婦人」とした。「傾斜のある地域だからか、リュックサックを背負ってくるおばあさんが多くいた。それが地域の原風景と感じ、シャッターを切った。『女性』ではなく敢えて『婦人』としたのは、温かさや人情、素朴さを表したかったから」と語る。

 県議会議事堂で行われた表彰式では本木茂議長から賞状の盾を受取った。「二人の笑顔を見ると、見る人もきっと幸せになることでしょう。撮影者との楽しい会話が聞こえてくるよう」と評価を受けた。作品はホームページで掲載、広報に掲載される。

 酒井さんは美容室を営みながら趣味として写真撮影を始めて5年目になる。写真家の吉田功さんのアドバイスを受けながら数々のコンクールに挑戦し、入選している。「里山で暮らす人々の生活が感じられる写真を取りたいという信念を持っている。今後も埼玉の原風景を撮影していきたい」と目を細めた。