日高2路線へ10億超 小谷野県議「県内トップの予算」

飯能寄居線バイパス工事が行われている北平沢グラウンド内
飯能寄居線バイパス工事が行われている北平沢グラウンド内

 県道飯能寄居線バイパスは平成30年度開通、国道407号鶴ヶ島日高バイパスは32年度に一部供用開始──。県は平成28年度予算編成の中で、圏央道インターチェンジへのアクセス機能強化を図る道路整備を推進するとして、日高市内で工事が進んでいる2路線を含む県内5路線の整備事業に対し計22億1480万円の予算額を計上し、具体的な開通目標年度を示した。

 日高の2路線で計10億円以上の予算が組まれているとして、西8区(日高市)選出の小谷野五雄県議は「道路事業では日高が県内トップの予算がついた。整備の進捗に期待したい」と本紙に報告した。

 県は、圏央道が県内全線開通したことにより高速道路網がさらに充実し、交通の要衝として県の魅力が一層高まっているとし、「魅力UP!時間が見えるインターアクセス道路整備」と題し、高速道路ネットワークを最大限に生かす道路整備を進め、企業進出をさらに促進させるとしている。

 具体的には、インターチェンジへのアクセス強化につながる主要幹線道路5路線として、日高市の県道飯能寄居線、日高市・鶴ヶ島市の国道407号、川越市の川越北環状線、久喜・加須市の国道125号線、吉見町の県道東松山鴻巣線の5箇所の開通目標年度を公表し、道路整備を推進するとした。

 開通目標年度を平成30年度とする県道飯能寄居線バイパスは、地域の渋滞緩和を目的に飯能市、日高市、毛呂山町、越生町まで4市町を通過する約15キロメートルで計画され、工事は北平沢工区約1・5キロを残すのみ。

 同工区は、高麗川、北平沢運動場、宿谷川を縦断し埼玉医大国際医療センター西側へ接続するもので、幅員は車道6・5メートル、歩道を含め15メートルを計画。平成25年度に着工し、高麗川、宿谷川への2つの架橋工事が計画され、昨年3月には新高麗川橋(仮称)の設置工事が完了した。

 現在、北平沢グラウンド内の整備や北側の造成工事が進められており、今年夏頃までに宿谷川橋への架橋を予定している。

 平成32年度に一部供用開始とした国道407号鶴ヶ島日高バイパスは、日高市森戸新田から鶴ヶ島市高倉までを結ぶ延長2・8キロ。両市の慢性的な交通渋滞、特に現407号の杉並木通りの渋滞解消、圏央道の圏央鶴ヶ島インターチェンジへのアクセス向上、安心安全な交通の確保を目的に平成3年に都市計画決定され、平成21年に着手。

 翌22年に日高バイパスが開通したことを受け、日高市側から優先的に工事を進めていく計画となり、23年から用地取得を開始。道路の幅員は25メートル、内訳は車道4車線で計16・5メートル、両側に4・25メートルの歩道を計画している。

 現在、ベイシアモールひだか東側の交差点を挟んだ南北の道路拡幅を行っており、今後、日高分を先行して用地取得と整備を進め、一部供用開始を目指すとしている。

 今回の県の予算編成を受け、小谷野県議は「県道飯能寄居線や国道407号バイパスについては、長年にわたって早期整備の必要性を訴えてきた。県の新年度予算で日高の2路線の開通年度が示され、2路線で10億円を超える県内トップの予算が計上された事は大変喜ばしい。開通に向け順調な進捗を期待したい。また、飯能寄居バイパスについては県道日高川島を延伸しバイパスに接続する計画もあり、バイパス開通に合わせて整備が進むよう希望している」と話している。