飯能市で手渡し詐欺 83歳女性が被害

 飯能市在住の83歳女性が飯能署員や金融機関職員を名乗る男からキャッシュカード4枚を騙し取られ、その後、口座から約180万円が引き出されたことが分かった。

 2日午前9時頃、女性宅に飯能署員を名乗る男から「口座から不正に現金が引き出される事件が発生し、その中にあなたも含まれている」などと電話があった。

 その後、金融機関本店の店長を名乗る男から「キャッシュカードを回収して新しいカードを作成するので銀行員が取りに行く。翌日(3日)午前10時に新しいキャッシュカードを渡しに行く。このまま電話を切らないで」と電話があり、女性は同9時半頃に自宅へ来た金融機関職員を名乗る男にキャッシュカード4枚を手渡した。

 女性は3日の約束の時間になっても金融機関職員が訪れなかったため、市内の金融機関へ確認、そうしたところ不審に思った職員が警察へ通報。3日時点で約180万円が引き出されていたという。

 女性宅に訪れた男は2030代で黒髪、スーツにコートを羽織り、バッグを持っていたいう。

 飯能署は「今回のように矢継ぎ早に、そして電話をつないだまま自宅へ取りに来ると警察などへ問い合わせる時間がない。電話で警察や金融機関、息子などを名乗ってお金やカードを求めてきたら『確認します』などと一旦切って、すぐに警察へ相談を」と呼び掛けている。