飯能市は、市内にある使われていない空き家を登録し、入居したい人に紹介する「空き家バンク」制度を今年3月1日からスタートさせる。同制度を効果的に推進させるため、県宅地建物取引業協会彩西支部(狭山市根岸)との間で、26日に市役所で協定書を取り交わす。空き家の登録状況は、市ホームページなどで公開する。

 担当の市企画調整課によると、市内にある空き家件数は、平成27年で3760戸(国の住宅統計調査)。うち、利用目的のないものが1930戸。利用されないまま放置されている空き家は平成20年で1140戸だったことから5年間で790戸増えた。

 管理の目が行き届かない空き家があることで、防犯や環境上の懸念が生じ、付近住民に不安を抱かせるケースも他市では発生しているという。

 市がスタートさせる空き家バンクは、こうした物件を所有者に登録してもらい、借りたり、取得したい人に斡旋するもの。

 制度を利用して空き家を利用したい人は、登録申請時に所有者から寄せられた物件の写真、間取り、築年数、面積、修繕の必要の有無などから判断し、市に申し込む。物件の登録は無料。

 同バンクは空き家を地域資源として捉え、人口減少問題の対策としても位置付けられており、利用者側には「定期的に利用する」ことのほか、「地域住民と協調すること」などの要件もつけた。

 また、定住促進の観点から、契約が成立した場合の仲介手数料について、空き家利用者側からは徴収しない方針。

 空き家バンクを効果的に推進するためには、専門的に知識を有する民間事業者の協力が不可欠と考え、市は平成26年度から埼玉県宅地建物取引業協会彩西支部と協議を重ねていた。

 今回、協議が整ったことから、協定の締結となった。彩西支部は空き家の現地調査、宅建業法に基づく事務、契約手続きなどを行う。

 少子高齢化、核家族化の進展などで増加傾向にある市内の空き家。市は都市部住民との交流拡大、定住促進による地域活性化を期待している。